『ヒットマン アブソリューション』 プレイ感想~難易度で見た目が変わるステルスアクション

entry_img_728.jpg『ヒットマン アブソリューション』


プレイ感想:ヒットマン初心者から見た本作



●プレイ時間:ストーリーモード 20h/コントラクトモード 2h
●ヒットマンシリーズ初心者
●PS3版プレイ、プラチナトロフィー獲得

※CERO区分【Z指定】のため、18歳以上のみ対象のタイトルです。




<良い点>

ノーマルまでは自由に楽しみ、ハード以上でシビアな遊び


まずは簡単にこのゲームの魅力的な主人公を紹介しよう。

なんといっても“ヒットマン”。その響きだけでどれだけの厨ニ病患者が「ビクッ」と反応するだろうか。私はもう「ビクッビクッ」と脈打つ脳波を感じましたね。一種のフェロモンすら感じられる言葉を、男子諸君が一度は憧れたであろう“ヒットマン”が操作できちゃうんだから!

そりゃーもう、某ジェームズ・ボンドやらボーンシリーズのようなメチャクチャだけどカッコイイ“The・殺戮マシーン”、“The・ダンディズム”を意識しちゃいますよねー。

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渋い…渋いぜ、47(フォーティーセブン)。スコープレンズの反射より、貴様の頭の反射を気にした方がいいんj…おっとスキンヘッドのピザの宅配人が来たようだ。ちょっと逝って来る。

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スキンヘッドのおっさんにここまで萌える事が可能な優秀な「変装システム」

敵に「ハゲ…ハゲ…」と罵られながらも、そんな相手をポンポン仕留めていく47さん。どんな逆境でも見つかることなく敵の警戒網をすり抜けるゴーストのような存在。
伝説のエージェント、それが本作の主人公、47さんだ!

敵の用心棒に軽く伸されて建物もろとも吹き飛ばされそうになったり、敵の罠にかかって簡単に捕まって顔割れするドジっ子属性も愛嬌の一つなのだ!それでもターゲットはしっかり仕留めますよ。




さて、遅れたがゲームシステムに移ろう。

一言で言うなら「ステルスアクションゲーム」。なのだが、暗殺というジャンルの中でもドンパチからスタイリッシュアサシンまでそれぞれゲームの印象を変える。本作は難易度で完全に別ゲーに見えることが最大の特徴。

基本的にトライアンドエラー。
死んで覚えるマップばかりで試行錯誤の後に達成感が得られるタイプのゲームであることが前提。

ステージクリア型のストーリーモードには5つの難易度が設定されている。
<EASY~NORMALまで>
暗殺パートは各ステージに用意されている様々な暗殺ルートをすんなり達成可能。スタイリッシュな暗殺ゲー。
移動パートは影の如く、そこに存在すら確認されないような移動を可能にし、面倒になるとたちまち武器を片手に一人残らず消し去るドンパチ鬼人モードもなんでもござれの47無双!

<HARD~PURISTまで>
暗殺パート、移動パート共に1秒単位のタイミングの誤差が命取り。綿密に計算されたルートをミスなく移動、シビアなタイミングを縫ってターゲットを暗殺するような周回前提の難易度。
パーフェクトに拘らない場合でも、敵とのドンパチも難易度が上がり、正確無比な鉛玉の嵐。
インスティンクト(特殊な視界になり、使えるものが区別されたりターゲットをわかりやすく区別するもの)や変装はあっても、その価値があまりに低くてまともに使い物にならねぇ!己の目と経験で乗り越える。

私は初回HARDで、ドンパチも視野入れてなるべくステルス行動に努めました。スリルを感じ、多少のトライアンドエラーくらいは“楽しい”と思いながらも、敵の超反応に泣きながらプレイ。
リトライのストレスよりステージクリアの達成感の方が遥かに上!




豊富な暗殺テクニック



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攻撃タイプは気付かれていない場合と気付かれている場合の2種。
素手の場合、気付かれないで背後に立つと首絞め→気絶(ノックダウン)or首折(キル)。気付かれている場合はQTEアクションに持ち込み、QTE成功でノックダウン。

武器は豊富で銃でもピストル、ライフル、サブマシンガン、スナイパーライフル。
身近な物を武器にする場合はステージ毎に、バット・斧・電源コード・瓶・ナイフetc…。
ステージによっては毒殺、爆殺、事故死を偽装。

気付かれてないことが前提。知られぬことこそ「暗殺者」。死体は隠してこそ“ヒットマン”!
このゲームで本物の“ヒットマン”とは存在がそこにあって、雲のように掴みどころのない者だと認識させられました。だから、ステルス行動で切り抜けるのがこのゲームでは正解になる…のかな。



コントラクトで広がるアブソリューションの世界


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本作のオンラインモード。それが『コントラクトモード』。
簡単に説明すると、ストーリーモードで遊んだステージをユーザーの好きなようにターゲットを決めて遊べるモードです。キル方法は自由で、ターゲットも一般市民以外なら平凡な警備員でもOK。自ら作ることも、他ユーザーの作ったコントラクトを遊ぶこともできるモード。

このコントラクトは本編より難解なステージを作りあげることも出来、簡単お手軽なスタイリッシュステージも容易に作成可能。本編とは違った暗殺ルートを考えさせられるので新鮮な気持ちでずっとプレイできる点が凄い。

ボーナス条件、指定武器・変装を設定することで作ったユーザーがどのルートを計算して作ったかがわかるので、相手の気持ちになってプレイできるのはオンラインでしかできない芸当ですよね!本編がおまけに感じるプレイヤーも多いと思います。それだけずっと遊べる芸術的なオンライン要素





<悪い点>

高難易度の過酷なシビアさ



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高難易度では、NORMAL以下に比べて大きく違う点があります。
●ステージ中で重要なポイントには敵監視が2人程度多く配置される
●変装中、同職の敵から怪しまれる早さが異常に早くなる
●ストーリーに必要とされるアイテムの配置が敵の多いところに配置変更される
●インスティンクトゲージ、体力が自然回復しない

以上の点を見ても、高難易度の過酷さはわかりますが本当に別ゲーか!と思うほどシビアに。そのシビアさは嫌いではないのですが、せっかくの変装システムもインスティンクトもほとんど意味を為さないのでたまに理不尽に感じるほど。

プレイスタイルも大きく制限されて、物を投げて敵を釣ってルートから一人ずつ排除していくことが強要されているように感じるのも窮屈にさせる原因で、せっかく自由度を台無しにしかねない調整。

この理不尽さを如何に回避して、クリアするか。がこのゲーム最大の楽しみでもありますが、私はHard以上の難易度には、正直挑戦したくないと思うほどHardで打ちのめされましたね。ステルスアクションゲームが得意な人は逆に<良い点>に挙がるかもしれません。




<まとめ>

相変わらずレビューが長いのなんのって・・・「シンプルに済ませろ!」という声が聞こえてきそうですww

ステルス性に重きを置いてプレイすることが「ヒットマン アブソリューション」の最大の楽しみ。
しかし自由度が高いので好きなように1周、高難易度で2周目をプレイすると良い。

“スキンヘッドのダンディなおっさん”を如何にスタイリッシュにコソコソさせるか試行錯誤するステルス暗殺アクションゲーム!

ステルスゲー好き、おっさん好き、死に覚えゲー好きにこそ相応しい。

システムに馴染めた暁には、コントラクトという無限に楽しめるモードが約束されています。

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47の旦那は本当に渋カッコイイ



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