「GRAVITY DAZE」 【クリア後レビュー】短時間にグッと中身の詰まった内容に次への期待をせざるを得ない傑作 - Game Scout
s-2012-02-13-010948.jpg 「GRAVITY DAZE」

【クリア後レビュー】
のめり込むほどの空間芸術




・プレイタイム15時間45分
・ストーリークリア済み
・トロフィーコンプ済み

以上の条件でのレビューとなります。

▽良かった点

ゲームデザイン


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主人公となるキトゥンはある日を境に重力を自由に操る能力を手にします。

Rボタンで無重力状態へ移行し更にRを押すことでその方向に“落ち”、着地地点が足場となる。
360度、全方位が足場になるので固定概念である地面が足場というそのものを覆す仕様。
オープンワールドで宙に浮く島一つの規模が上下横幅全てに移動できるものだからとても広く感じる。
地べたを這いずり回る、壁をよじ登る空間アクションそのものの思考が全て裏切られるこの感覚!



このゲームを評価する上で“浮遊感”という言葉をよく目にするが、
私は浮いている感覚がよくわからない。だって人は自力で空を飛べないし、飛んだこともないのだから!
飛行機に乗った時に離陸で感じる“フワッと感”、エレベーターが下に降りるときに感じる“重力感”とはまた違う感覚がこのゲームには感じる。高所で下を見下ろしたときに感じる「ちんさむ」が一番ソレに近い感覚だろうかw

人が普段感じることの出来ない体験が出来る、空を飛ぶってこんな感じなのかな・・・


無重力間でのバトル


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無重力での姿勢制御はこんなにも大変なんだ!空間把握能力が試される戦闘システム。
フライトシューティングゲームにも似た戦闘が楽しめるが、ソレとはまた違った面白さもある。
例えば、無重力中にキックで敵を攻撃した際に当たった反動で少し戻される。そこから反動を利用してもう一度キックに転化する。この繰り返しの中でターゲットに視点を合わせながら、反射角度やタイミングを計っているので当たり前のようにのめり込める!

だが、戦闘のほとんどが無重力キックでのヒット&アウェイになるので結構ゴリ押しでなんとかなったりする。
敵の攻撃が激しすぎると所謂“弾幕ゲー”になるし、無さ過ぎると“無双ゲー”になってしまう所の上手く中間を行っている気がする。感じ方は人それぞれだが、私は丁度良い難易度。
地形を利用したり、休憩ポイントを把握したり、あるもの全てを上手く利用することで別世界が垣間見れる点も難易度調整が上手い!公式スーパープレイを見ても動きが同じゲームとは思えない“奥の深さ”がある

無重力状態のふわふわ感をモーションセンサーの角度で視点変更させることで表現したり、重力スライドという地面を滑る能力では画面両端をタッチし続けることでVita本体がハンドルになったりする。
操作のしやすいさとは別の話になるが、新たなハードを生かした試みとしては褒めるしかない。
触っているだけで面白いと思うのは新ハードの特権ですな・・・




ボリューム


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本編クリアは10~20時間、トロフィーコンプまでに15~30時間程度(アクションの腕に左右されるが)。
時間だけ見れば短いほうだが、ガッツリ遊んだ!と十二分に感じられる。
それだけ中身がギッシリ詰まっているし、これ以上長くてもだるさが出てくるだろうというちょうどいい時間。

スピード感のあるストーリー展開とエピソード毎に異なったギミックを用意した飽きさせない工夫。
段階的解放で少しずつ重力使いとして目覚めていくので常に新しい感覚が味わえる点も良い。

ボリュームは遊んだ本人の嗜好によるが、すぐ終わってつまらなかったということはほぼ無いだろう。むしろ終わったーーー!と余韻の残る作品になるはず。

時間を忘れてプレイし、世界に没頭できることは間違いなし!


ストーリー・世界観


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空に浮く4つの島が一つの街として存在し、中心には終点が見えない柱が立つ。
辺りは重力嵐というブラックホールが点在し、外界から絶たれた世界。
街中は中世ヨーロッパのような作りに何層かの入り組んだ地形。


これでワクワクしないわけがない!子供心をくすぐる世界観!
アサシンクリード2でフィレンツェの街並みを一番高い塔から1時間眺めっぱなしだった私が言うんだから!

使う言語がオリジナルでICOやワンダの世界観に似ている部分も多々ある点がSCEJらしさというか。

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アメリカンコミック風に演出されたストーリー概要の出来が素晴らしい。
コミカルな展開やちょっとエッチな展開もいいが、謎に謎を呼びプレイヤーを困惑させる設定のオンパレードには脱帽。サブキャラ達の濃い味がまたアメコミ風とマッチしてキャラに愛着が沸くのも考えられている。冒険活劇と「SIREN」を作った外山ディレクターらしいミステリアスな展開に仕上がっている。

しつこすぎず、アッサリしすぎないのは要のアクションを邪魔しない良い点と言える。





▽改善点・不満点


操作方法


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モーションセンサーを多用するが、慣れてないせいもあって思い通りに動かないことが多い。
上手くいかない歯がゆさもチャレンジ精神を煽る楽しさだと思うが、気が長い人ばかりではないのでタッチやセンサーに固執するのはあまり印象が良くなかった。
モーションセンサーをOFFにすることは可能だが、重力スライドでは強制的に使うハメになる。
せめてボタン操作⇔直感操作の切り替えがあれば良かったな~と個人的に思う。

直感操作が売りのゲームにこういうイチャモンをつける私も屈折しているが・・・


グルグル目が回る~


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3D酔いを頻繁にする方は厳しい内容。
戦闘、移動全てにおいて視点をぐるんぐるん回すので普段3D酔いしない私でも多少気持ち悪くなるくらいだ。
さすがにこれはどうしようもないか、酔い止めを飲んでプレイ・・・して欲しい出来だが苦しい。

方向感覚麻痺は逃れられない。
敵との戦闘は基本、空中にいる時間のほうが遥かに長い。
敵の弾幕を避け、敵を追い掛け回している間にどこが地面か分からなくなる。
空間把握能力に長けている人はどうなのか気になる点ではあるが、高確率で「ここはどこ、私は誰?」状態になるだろう。

インターフェースにあえてミニマップを入れていないことが“探究心のくすぐり”なのは重々把握できるので制作サイドとしても難しい取捨選択だったことは手にとってわかる。勝手な妄想だが。


■街の読み込み、チャレンジミッションのロードの長さ
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一番悪い点はコレに尽きる。
街の移動はあまり多用しないのでまだ我慢できるが、チャレンジミッションは致命的に長い。

チャレンジミッションのリトライを何度かする場面があるが、リトライ時20~30秒の読み込みが入る。他がテンポの良い作りをしてるだけに余計に長く感じてしまう。
さらにチャレンジミッションは一度クリアするまで中断できない。タイムトライアルなので最初の方でミスが出ても結局最後までやり切らないといけない点が拍車をかけてテンポの悪さを演出。
唯一目に見えて嫌悪感を感じる点ではあるが、チャレンジミッション自体の敷居がそこまで高くなかった点は救い。

◆総評


購入前に思っていた感覚とプレイ後では全く違う。もちろん良い意味で。

全体を通しても非常にポテンシャルが高いソフトであることは間違いない。
また改良の余地があるのでこれより上へと進化できる伸び代があると思うと
自ずとシリーズ化への期待感が高まるし、制作サイドも満更ではない雰囲気。

Vitaで今後買うソフトに悩んだら「GRAVITY DAZE」を強く薦めたい!
定価以上の興奮と満足度がDAZEには詰まってました。
幼少を過ごしたSFC時代に熱中させた“ゲームが満たしてくれる快楽”がそこにはある・・・


プレイヤーを魅せる傑作という名に相応しいタイトル


GRAVITY DAZE 公式サイトhttp://www.jp.playstation.com/scej/title/gravitydaze/#

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